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狭心症は30代・40代でも発症する?若いうちに知っておきたい原因と対策

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2026年4月27日

狭心症は30代・40代でも発症する?若いうちに知っておきたい原因と対策

みなさん、こんにちは。院長の太田光彦です。

日差しが強くなり、汗ばむ季節になってきました。脱水が心臓の病気を引き起こすケースもありますので、こまめな水分補給を心がけましょう。

今回は、若い人の狭心症リスクについてお伝えします。狭心症は中高年の病気というイメージがありますが、近年は30代・40代での発症も一定数みられるようになっています。

本記事の概要

30代・40代でも狭心症を発症する可能性があり、決して他人事ではありません。特に喫煙やストレス、生活習慣の乱れはリスクを高める要因となります。本記事では、若年層にみられる狭心症の特徴や原因、注意すべき症状を解説するとともに、健康寿命を延ばすために今からできる対策を紹介します。早めの気づきと行動が、将来の大きなリスクを防ぐことにつながります。

30代・40代でも狭心症は起こる。注意すべきポイントとは

狭心症とは、心臓の筋肉(心筋)に酸素と栄養を届ける冠動脈が狭くなり、血液が十分に行き渡らなくなることで起こる病気です。血流が一時的に不足することで、胸の締めつけ感や痛みが現れます。

動脈硬化が進行しやすい50代以降での発症が多いものの、30代・40代での発症も決して珍しくありません。

年代で異なる狭心症の特徴

区分 50代以降 30代・40代
主な原因 動脈硬化(加齢による血管の変化) 喫煙・ストレス・脂質異常など
症状が出るとき 運動時(通勤や階段昇降など) 安静時、夜間〜早朝
多い病型 労作性(ろうさせい)狭心症、不安定狭心症 冠攣縮性(かんれんしゅくせい)狭心症、微小血管狭心症

30代・40代では、冠攣縮性狭心症や微小血管狭心症が比較的多くみられます。夜間から早朝にかけて症状が出やすく、「寝ていたら胸が痛くなった」という訴えが典型的です。はっきりとした動脈硬化がなくても発症するため、違和感を感じた際は循環器内科への受診をご検討ください。

性別で異なる発症率

厚生労働省の2023年患者調査によると、狭心症の治療を受けている患者は約97万8,000人で、そのうち約6割が男性です(男性60万1,000人、女性37万7,000人)(※1)。

女性の発症率が相対的に低い背景には、女性ホルモンであるエストロゲンが血管を保護し、悪玉コレステロール(LDL)を抑制する働きを持つためです。ただし閉経後(45歳〜55歳)はこの保護効果が失われ、狭心症の発生リスクが急上昇します。

※1 厚生労働省「令和5年(2023)患者調査」より
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/23/dl/toukei.pdf (2026年4月20日 閲覧)

心臓は一度ダメージを受けると戻りにくい。早期対策が重要な理由

多くの臓器には一定の再生能力がありますが、心筋(心臓の筋肉)は一度死滅すると自然に再生することはないと考えられています。

あわせて、血管の老化は若い頃から少しずつ始まります。血管が硬く・狭くなり、弾力を失うと動脈硬化が進行。一度ダメージを受けた心臓や血管は、完全に元へ戻すことが難しいので、日頃から負担を減らすことが重要です。

狭心症は長く向き合う病気。若いうちの発症が将来に与える影響

30代・40代での狭心症の発症は、すでに心臓や血管に何らかのリスクが積み重なっている状態といえます。血管が完全に詰まる「心筋梗塞」の予防に向けて、長期的な管理や服薬が必要になるケースもあります。それゆえ、生活を見直し、違和感を感じた際には検査を受けることが、その後の健康寿命に大きく影響します。

健康寿命を延ばすためにできること

健康寿命とは、「介護や支援に頼らず、自立して生活できる期間」のことを指します。平均寿命との間には差があり、その期間をいかに短くするかが、人生100年時代において重要とされています。

狭心症を防ぐには、「変えられない因子」と「変えられる因子」のそれぞれで対策を取ることが大切です。

変えられない因子:まずは自分の状態を知る

年齢・性別・家族歴は変えられません。しかし、現状を把握することで対策につながります。

■ 年齢・性別
男性は50歳以上、女性は55歳(閉経後)以上から発症リスクが上がります。この年齢を迎えたら、年1回の健康診断を欠かさず受けることを習慣にしましょう。

血液検査で悪玉コレステロール(LDL)(基準値140mg/dL未満)や中性脂肪(基準値150mg/dL未満)が高い場合、動脈硬化のリスクが高まっているサインです。
※ 体質や状態によってより低い値が目標になる場合もあります。

■ 家族歴
家族の中に狭心症・心筋梗塞を患った方がいると、自身の発症リスクも高くなる傾向があります。家族歴のある方は、30代・40代から心臓ドック血管エコー検査で現状を確認するのもリスク管理に有効です。

両親・兄弟姉妹・子どもなど「第1度近親者」は遺伝情報の約50%を共有しており、祖父母・おじ・おばなど「第2度近親者」は約25%を共有しています。

変えられる因子:生活習慣の改善が直接リスクを下げる

生活習慣によるリスクは、意識的な行動で改善できます。動脈硬化の進行を抑え、健康な血管を保つために取り組みたい3つの習慣をご紹介します。

■ 禁煙
狭心症のリスク因子のなかで、禁煙は効果の高い改善策のひとつです。
喫煙は血管を慢性的に傷つけ、動脈硬化を加速させます。心筋梗塞につながるリスクも高いです。

■ 適度な運動
有酸素運動(ウォーキング・水泳・軽いジョギングなど)は、血管の柔軟性を維持し、悪玉コレステロールや血圧を改善する効果があります。通勤時に早歩きをする、エスカレーターではなく階段を使うなど、できることから始めてみましょう。

■ 食事の見直し
塩分・飽和脂肪酸(肉の脂・バターなど)・糖質の摂りすぎは、動脈硬化を進行させます。
魚・野菜・大豆製品を中心とした食事を意識するとともに、1日の塩分摂取量を6g未満に抑えることを目標にしましょう。

将来の健康寿命を左右するのは、「今」の行動

心臓は再生しにくい臓器だからこそ、「発症後に対処する」のではなく、「気になる症状が出たときは早めに対処する」「発症しないように備える」ことが重要です。

家族の病歴確認、健康診断の数値の見直し、日々の運動や食事に意識を向けてみることが、将来の健康寿命を延ばすことにつながります。

30代・40代の方が胸の圧迫感や締めつけ感を覚えたとき、「仕事が忙しいから」「寝不足のせいかも」と理由をつけて見過ごしてしまうことが少なくありません。症状が消えることと、病気が消えることは別です。もし胸の違和感や気になる症状がある方は、後回しにせず、循環器内科へご相談ください。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 狭心症は30代・40代でも発症しますか?

A.はい、30代・40代でも狭心症は発症する可能性があります。特に喫煙やストレス、脂質異常症(高脂血症)などの影響により、若い世代でも血管の機能が低下し、発症につながるケースがあります。症状が軽く見過ごされやすいため、違和感がある場合は早めの受診が大切です。

Q2. 若い人の狭心症はどのような特徴がありますか?

30代・40代では、動脈硬化が主な原因となるタイプだけでなく、血管が一時的に収縮する冠攣縮性狭心症や、細い血管の異常による微小血管狭心症がみられることがあります。安静時や夜間・早朝に症状が出ることが多く、健康診断では異常が見つかりにくい場合もあります。

Q3. 健康寿命を延ばすためにできることは何ですか?

健康寿命を延ばすには、動脈硬化の進行を防ぐ生活習慣が重要です。禁煙、適度な運動、バランスのよい食事に加え、定期的な健康診断で自分の状態を把握することが大切です。症状がなくてもリスクは進行するため、早い段階からの対策が将来の心臓病予防につながります。

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