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狭心症と心筋梗塞の違いは「元に戻るか」どうか。悪化を防ぐために大事なことは?

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2026年4月20日

狭心症と心筋梗塞の違いは「元に戻るか」どうか。悪化を防ぐために大事なことは?

みなさん、こんにちは。院長の太田光彦です。

だいぶ暖かくなってきましたね。春は寒暖差が激しく、気圧も変わりやすい季節です。栄養と睡眠を十分にとり健康を維持しましょう。

さて、これまで狭心症と心筋梗塞についてお話をしてきました。今回はこの2つの違いを改めて解説します。ポイントとなるのは、心臓を取り巻く「冠動脈」の状態です。

本記事の概要

狭心症と心筋梗塞はどちらも冠動脈(心臓の血管)の異常によって起こる病気ですが、その違いは「血流が元に戻るかどうか」にあります。狭心症は一時的な血流不足に対し、心筋梗塞は血流が完全に止まる状態です。本記事では、それぞれの特徴や原因、突然発症するケースを解説し、予防や検査の重要性について分かりやすく説明します。

心臓に栄養を送る「冠動脈」とは?

冠動脈とは、心筋(心臓の筋肉)に酸素や栄養を届ける重要な血管で、心臓の表面を「冠(かんむり)」のように取り囲んでいます。心臓は24時間休まず動いており、冠動脈も常に血液を送り続けています。ここが狭くなったり詰まったりすると、心臓の働きに大きな影響が出ます。

冠動脈は血管同士のつながりがない構造をしており、詰まりが起こると、その先の心筋へ血液が届きにくくなります。そのため、冠動脈のトラブルは重い病気につながりやすいのです。

狭心症:血流が「一時的に」不足する状態

狭心症は、冠動脈が狭くなることで血流が「一時的」に不足する病気です。しかし、一時的な不足だからといって安心はできません。放置すると、心筋梗塞への移行リスクが高まるほか、不整脈や心不全といった合併症を引き起こす可能性もあります。

安静にすると胸痛などの症状が治まるので、「落ち着いたから大丈夫だろう」と自己判断する人は少なくありません。病気が隠れているケースもあり、繰り返す場合は、循環器内科の受診をご検討ください。

なぜ血管が狭くなる?動脈硬化とプラークの関連性

狭心症のおもな原因は、動脈硬化です。これは、血管が年齢や生活習慣の影響で少しずつ傷み、内側が狭くなっていく状態をいいます。そのきっかけとなるのが、血管の内側にたまる「プラーク」です。プラークとは、コレステロールや脂質が蓄積してできたかたまりのこと。食生活の乱れや運動不足、喫煙などが重なると、血液中のコレステロールが血管の壁に入り込み、少しずつたまっていきます。

こうしてできたプラークが時間をかけて大きくなると、血管の内側が盛り上がり、血液の通り道が狭くなります。その結果、心臓の筋肉に十分な酸素が届かなくなり、胸の痛みや息苦しさといった症状として現れます。

糖尿病・喫煙・脂質異常症(高脂血症)なども動脈硬化を悪化させるリスク因子です。こうした生活習慣を見直すことが、プラークの進行を抑え、狭心症の予防や再発防止につながります。

心筋梗塞:血流が「完全に止まり」心筋が壊死する状態

心筋梗塞は、冠動脈の血流が「完全に途絶える」ことで、心筋の細胞が壊死する病気です。狭心症と異なる点は、壊死した心筋は「元には戻らない」ということです。血流が途絶えた状態が続くと心筋の壊死が進むため、早急な治療が必要です。

心筋梗塞はなぜ起こる?血管が詰まるメカニズム

心筋梗塞の多くは、血管にあるプラークが突然破裂することによって起きます。プラークが破れると、それを修復しようとして血液が固まり、一瞬で血管をふさいでしまい、血流が途絶えます。早期に血流を再開できないと命に関わります。

心筋に酸素や栄養が届かなくなると、そのサインとして強い胸痛が起こります。「強い痛みが15分以上続く場合は救急車を」と言われるのは、この壊死の進行スピードによるためです。

発症リスクを高める生活習慣とは?血圧・ストレス・喫煙との関係

プラーク破裂の要因になりうるのが、血圧の急上昇・強いストレス・喫煙です。なかでも高血圧は血管に常に強い負担をかけ、動脈硬化を進める大きな要因となります。予防には、日頃から生活習慣を整えることが大事です。

■ 見直したい生活習慣

  • ・禁煙
  • ・節酒(休肝日の設置、お酒の合間に水を飲むなど)
  • ・睡眠(6時間以上8時間未満を心がける)
  • ・ストレスをためない
  • ・急激な温度変化を避ける(暖かい部屋から寒い脱衣所・浴室・トイレへの移動など)

症状がなくても要注意。「狭心症が進めば心筋梗塞になる」とは限らない

狭心症が悪化すると心筋梗塞を引き起こすリスクが高まる一方で、狭心症を経由せずに動脈硬化から直接心筋梗塞に至るケースも少なくありません。

なぜ急に心筋梗塞が起きる?

心筋梗塞は、血管の狭さだけでなく、「プラークの性質」が関係しています。プラークには、長い時間をかけて成長し、血管を著しく狭くさせる「安定プラーク」と、比較的小さくても内部が柔らかく突然破裂しやすい「不安定プラーク」の2種類があります。後者は血管がそれほど狭くなっていなくても突然破裂することがあり、何の前触れもなく心筋梗塞に至ることがあるのです。

そのため、「症状がないから大丈夫」とは言い切れません。見えないところでリスクが上昇していることもあるので、検査で現状を把握することが重要です。

狭心症・心筋梗塞を防ぐために。今の状態を知ることが大切

近年は、専門的な情報に手軽にアクセスできる時代になりました。自己判断で受診を避けてしまう方もいますが、定期的な検査で現状をきちんと認識することが命を守る行動です。適切な管理により、病気のリスクを下げ、健やかな生活を維持することができます。もしご自身やご家族の体調で不安なことがあれば、どんなことでもお話しください。

当クリニックは経験を積んだ臨床検査技師が常駐していますし、私自身も心エコー検査の専門医として数多くの診断をしてきました。土曜・祝日も受診できますので、違和感や痛みがあるときは無理をせずご相談ください。

■ 狭心症を詳しく知る
狭心症の原因と初期症状
狭心症は種類によって症状が異なる
狭心症の治療法は何がある?

■ 心筋梗塞を詳しく知る
心筋梗塞の前兆・症状・なりやすい人の特徴
心筋梗塞の治療と気になる費用

よくある質問(FAQ)

狭心症と心筋梗塞の違いは何ですか?

A.狭心症は、冠動脈が狭くなり、一時的に血流が不足する状態で、安静にすると症状が治まることが多いのが特徴です。一方、心筋梗塞は血管が完全に詰まり、心筋が壊死する病気で、元に戻らないダメージが生じます。両者の大きな違いは「血流が回復するかどうか」です。

突然心筋梗塞になることはありますか?

A.はい、あります。心筋梗塞は、血管の狭さだけでなくプラークの性質によって起こるため、前兆がないまま突然発症することもあります。特に破れやすい「不安定プラーク」がある場合、急に血管が詰まり発症するケースも少なくありません。

動脈硬化を改善するには何をすればいいですか?

A.動脈硬化の進行を抑えるには、生活習慣の見直しが重要です。禁煙、バランスのよい食事、適度な運動、体重管理、十分な睡眠を心がけましょう。また、高血圧や脂質異常症、糖尿病がある場合は、医師の指導のもとで適切に治療を行うことが大事です。

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